プロジェクトの要、チャーター

品質保証

プロジェクトチャーター(Project Charter)とは、プロジェクトの目的、範囲、主要なステークホルダー、および実行の基本方針を定めた文書です。これはプロジェクトを正式に承認する役割を果たし、プロジェクトマネジャーにプロジェクト実行の権限を与える公式な記録として機能します。

–プロジェクトチャーターの作成手順

1.背景調査

  • プロジェクトの必要性や背景を理解。
  • 企業の戦略目標やビジネスニーズとの関連を調査。

2.ステークホルダーと調整

  • 関係者(スポンサー、顧客、チームメンバー)と話し合い、期待や制約を把握。
  • プロジェクトの目的や成功基準について合意を得る。

•3.主要項目を作成

  • 目的と背景: プロジェクトの必要性と意義。
  • 目標: SMARTの原則に基づいた目標設定。
    • Specific(具体的に)
    • Measurable(測定できる)
    • Achievable(達成できる)
    • Related(経営目標に関連している)
    • Time-bound(時間制約がある)
  • スコープ: 範囲(含むもの・除外するもの)を明確化。
  • ステークホルダー: 関係者とその役割をリスト化。
  • 予算とリソース: 概算の予算と必要なリソース。
  • リスク: 潜在的な課題や制約。
  • タイムライン: 高レベルのスケジュール

4.承認プロセス

  • プロジェクトスポンサーまたは経営陣の承認を受ける。
  • 承認後、全関係者に共有し、理解を確認。

5.作成のポイント

  • 簡潔さ: 必要最小限の情報をわかりやすくまとめる。
  • 合意形成: チャーターの内容に関する関係者全員の同意を得る。
  • 柔軟性: 初期段階では詳細に固執しすぎない。

6.作成のテンプレート項目

  • プロジェクト名
  • プロジェクト目的
  • スコープ(含む/含まない)
  • 主な成果物
  • タイムライン(概要)
  • 主要なリスクと制約
  • 関係者と責任
  • 承認者名と日付

ステークホルダーの合意形成にプロジェクトチャーターはがプロジェクトの全体像を簡潔にまとめたものであるためため、ゲートミーティングで関係者の意識合わせに役立ちます。また、新たなステージに進む際に、計画の変更や目標の再確認が容易になります。

プロジェクトキックオフの承認を得るためのチャーター文書のテンプレートです。企業文化に合わせて内容は調整ください。

masskun

食品産業で働く現役R&D、QA実務者のサポートを願って経験共有のブログを始めました。
質問大歓迎です。
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因みに私は60代の食品技術者。製品開発および品質保証の仕事をしてきました。清涼飲料や流動食などの液体フォーマットが中心です。ただ、業務用食品卸売業や衛生紙製造業の企業にも勤務経験があり、多様な食品、容器包装に加え資材の経験もあります。

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