凡事徹底こそ、安全と品質を守る最強の力

品質保証

食品安全と労働安全を一体のものとして捉えるとき、その中心に据えるべき指針は「凡事徹底」です。特別なことを行うのではなく、「当たり前のことを、人には真似できないほど一生懸命に、徹底して行う」こと。この姿勢こそが、私たちの命と品質を守る最後の砦となります。

1. 基本を「知っている」から「できている」へ

手洗い、身だしなみ、指差し呼称、整理整頓。これらは新人の頃から教わる基本中の基本です。しかし、日々の業務に慣れ、生産の忙しさに追われる中で、いつしか「知っているけれど、簡略化している」という状態に陥ってはいないでしょうか。

労働安全における「停止・確認」も、食品安全における「記録・検品」も、一度でも手を抜けば、それはもはやルールではなく「個人の裁量」になってしまいます。基本を疎かにすることは、プロフェッショナルとしての矜持を捨てることに他なりません。

2. 「当たり前化」という最強の防御策

事故やミスの多くは、特別な状況ではなく、日常のルーチンワークの中に潜んでいます。「いつも通り」の中に潜む違和感に気づけるのは、基本を忠実に守り、正しい状態を体が覚えている人だけです。

基本動作を無意識に、正確に遂行できるレベルまで高めること。この「当たり前化」こそが、ヒューマンエラーを防ぐ最強の防御策となります。足元のゴミを拾う、保護具を正しく着ける、異常を感じたら迷わず止める。こうした一見小さな「凡事」の積み重ねが、重大な労働災害や品質事故を未然に防ぐ確実な障壁となるのです。

3. 「誠実さ(インテグリティ)」は分割できない

「食品安全のルールは守るが、自分の安全のための保護具は着けない」といった二面性は、組織として成立しません。安全に対する誠実な姿勢は、対象が製品であれ人であれ、一貫した「文化」として根付いていなければ、いざという時に崩れてしまいます。自分と仲間、そしてお客様の命を尊ぶという一貫した倫理観こそが、凡事徹底の原動力です。

結論:基本の積み重ねが「信頼」を創る

本年、私たちが目指すのは、難しい理論の実践ではなく、凡事徹底による「安全の当たり前化」です。

決められたことを、決められた通りに、心を込めてやり抜く。その姿が周りに伝播し、組織全体の文化になったとき、私たちの職場は真に安全で、誇り高いものになります。基本を磨き続ける。その愚直なまでの積み重ねこそが、私たちの持続可能な未来を支える唯一の道です。

マス君お勧めの1冊:まずこれを読む!

小さな会社の儲かる整頓

中小企業の環境整備として 整理・整頓・清掃(3S) の重要性を説いています。これはどこの職場でも改善の基本ですぐに取り組める活動とされています。3Sは単なる安全活動ではありません。

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