2025年、勤務先が変わり、少し間が空きました。新たな経験を得て、投稿再開です。
食品安全と労働安全は、切っても切り離せない『コインの表裏』です。私たちが掲げる『安全』という言葉に、対象による優先順位はありません。お客様の健康を守ることと、現場で働く仲間の安全を守ることは、同じ一つの強い責任感から生まれるものだからです。
では、なぜ、この二つをセットで考えるのか。
私たちはプロフェッショナルとして「食品安全」を追求しています。一方で、工場には「労働安全」があります。一見、別々の管理指標に見えるかもしれませんが、その本質は「安全文化(セーフティ・カルチャー)」という一つの土台に支えられています。
なぜ、この二つを切り離して考えてはいけないのか。そこには明確な「必然性」があります。
1. 「命を守る」という究極の目的が同一であるから
食品安全は「お客様の命」を守ること。労働安全は「共に働く仲間の命」を守ること。対象が異なるだけで、私たちの行動の源泉は「かけがえのない健康と命を尊ぶ」という一貫した倫理観にあります。
2. 不安全な現場から、安全な食品は生まれないから
ハインリッヒの法則が示す通り、労働災害の影にある「ヒヤリハット」は、手順の省略や異物混入といった食品事故のリスクと深く相関しています。足元が汚れていたり、怪我の絶えない職場環境では、作業者の心理的な余裕が失われます。その心の隙間がリスクを誘発するのです。労働安全を疎かにすることは、巡り巡ってお客様への裏切りに直結します。
3. 「誠実さ(インテグリティ)」は分割できないから
l「食品安全のルールは守るが、自分の安全のための保護具は着けない」といった二面性は、組織として成立しません。安全に対する誠実な姿勢は、対象が製品であれ人であれ、一貫した「文化」として根付いていなければ、いざという時に崩れてしまいます。
コーデックス(Codex)の一般原則にも組み込まれた「食品安全文化」とは、決して難しい理論ではありません。「お客様を傷つけない、仲間を傷つけない」という当たり前のことを、組織全体で、どんな時も貫き通す強さのことです。
本年、私は皆さんと共に、この「二つの安全」を高度に両立させる職場づくりを目指したいと考えています。製品の裏側にある「作る人の安全」にも目を向け、真に誇れる品質保証体制を築いていきましょう。

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