穢れ無き

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神道における「穢れ(けがれ)」とは、死や病気、災害、あるいは日常生活の中での汚れや罪によって生じる不浄な状態を指します。穢れは、意図的な悪行とは異なり、自然な出来事や日常的な行為でも生じるものです。例えば、お葬式や出産といった場面でも穢れが関係することがあります。これらの儀式の後には、穢れを清めるための「お祓い」が行われるのが一般的です。

お祓いは、神職が「祓詞(はらえことば)」を唱え、神社や家庭で心身や場所の穢れを清める儀式です。例えば、初詣では、神社を参拝する際に手水舎(ちょうずや)で手や口を清め、心身の穢れを取り除きます。また、地鎮祭では、新しい建物を建てる前に土地の穢れを清め、工事の安全を祈願します。さらに、新車購入時のお祓いもよく行われる儀式の一つです。新車を購入した際には、神社で車のお祓いを受け、交通安全を祈願すると同時に、新たな出発に際して車と運転者を穢れから守ると考えられています。

また、穢れを清める方法として「禊(みそぎ)」があります。これは水を使って身体や精神の穢れを洗い流す浄化の儀式です。手水舎で手や口を清める行為も禊の一例で、神社参拝の際に行われます。また、川や海で禊を行う伝統もあり、特に神事や祭りの前には参加者が身を清めるために行われることが多いです。

こうして、神道では日常的に発生する穢れを「お祓い」や「禊」によって取り除き、常に清らかな状態を保つことが、神々との調和を守り、健康や幸福を保つために大切だとされています。

この神道の禊の考え方は、企業が不祥事を起こした際の記者会見にも例えられます。不祥事によって信頼を失った企業が、事実を公表し謝罪することで、過ちを清算し、信頼を回復しようとする過程が、穢れを清め再出発する禊と同様の意味を持つとされているためです。 そんな日本ですから、食品の見た目の美観は大事です。焦げ、むら、よごれは許せません。異物!!! とんでもない、危ないものでなくとも。

マス君お勧めの1冊:まずこれを読む!

Why Japanese Shintoism Fascinates the World: The fascination of Japanese culture as reported by the BBC (Japanese Culture in the World’s Spotlight)

英国BBCが“日本の文化、テクノロジー、料理、そして人々を真に理解するには、その源泉である神道から始める必要があります。この本は完璧な入門書です。”と言って出版した1冊。英文だけで薄くて平易。チャレンジすべき。

masskun

食品産業で働く現役R&D、QA実務者のサポートを願って経験共有のブログを始めました。
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因みに私は60代の食品技術者。製品開発および品質保証の仕事をしてきました。清涼飲料や流動食などの液体フォーマットが中心です。ただ、業務用食品卸売業や衛生紙製造業の企業にも勤務経験があり、多様な食品、容器包装に加え資材の経験もあります。

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