r&D? R&Dの原点に返る!

品質保証

R&D部署の役割は、主に以下の通りとされます。

  • 新たな技術や製品を生み出す
  • 事業開発の発展を推進する
  • 製品開発のスピードアップを図る
  • 企業の競争力を高める

RとDはそれぞれ以下を意味します。

  • R (Research): 研究
    • 新しい知識や技術を発見・立証するための調査や実験を行う
    • 基礎研究と応用研究に分けられる
  • D (Development): 開発
    • 研究で得られた知識や技術を実際の製品やサービスに結びつける
    • 市場ニーズに合わせて商品化する

ところで、これらRとDはなぜ&で一体化しているのでしょう?

これは、研究と開発が密接に関連し連続的なプロセスであることを示しています。

  • 基礎研究から製品化までの一連の活動を包括的に表現する
  • 新しい価値を創造するために両方の要素が必要であることを強調する
  • R&D部門は、企業の将来の成長と競争力を支える重要な役割を担っています。

それでは、これを食品会社に当てはめて詳しく見てみます。

RResearch: 研究) の役割 :R(研究)は、製品の基礎技術を構築するだけでなく、将来の製品開発や市場ニーズに応えるための幅広い調査・分析を行います。以下が主な役割です:

  1. 新素材や新技術の探索 :消費者の求める健康志向や環境配慮に対応するため、新しい食品素材や加工技術を研究します。
  2. 製品品質の向上 :風味や食感、保存性など、製品の総合的な品質向上を目指します。
  3. 食品安全に関する基礎研究 :安全な食品提供を保証するため、微生物管理やアレルゲン対応に関する科学的研究を行います。
  4. 基礎的な科学研究 :食材が加工・保存される際の化学的・物理的変化を調査し、製品設計や製造工程に応用可能な知見を得ます。
  5. トレンド調査 :市場や消費者の嗜好の変化を調査し、未来の需要を予測します。

DDevelopment: 開発) の役割 :D(開発)は、研究(R)で得られた知見を具体的な製品に落とし込み、消費者に届く形へと仕上げるプロセスを担います。主に以下の内容が含まれます:

  1. 研究成果の製品化 :研究段階で見つかった新素材や新技術を活かし、商品として成立する形に仕上げます。
  2. 製品品質の強化 :製品の魅力を高めるだけでなく、安定した品質を実現する製造プロセスを設計します。
  3. 食品安全を実現するプロセス構築 :異物除去や微生物管理、アレルゲン対応など、安全性を確保する製造工程を構築します。
  4. トレンドを反映した製品開発 :市場のトレンドや消費者のニーズを製品に反映し、他社との差別化を図ります

ところが最近の傾向として、製品化に重点が置かれ過ぎ、品質強化や食品安全が疎かになりがちです。

なぜでしょう???

  1. 市場競争の激化と製品開発の優先化
    • 消費者のニーズが多様化し、競争が激化している中、市場シェアを拡大するために新製品開発に注力する必要が生じます。特にトレンド商品や短期間でのヒット商品を狙う傾向が強まり、開発スピードが重視されるため、品質保証や安全性の調査に十分なリソースが割かれないことがあります。
  2. コスト意識の高まり
    • 食品業界では原材料費やエネルギーコストの上昇が課題となっており、どの企業も経費削減のプレッシャーを受けています。その結果、直接的な売上につながりにくいと見なされる品質保証や基礎的な食品安全研究が削減対象になる場合があります。
  3. 法令遵守の「最低限対応」化
    • 食品安全についてはHACCPなどの国際規格や国内法規を遵守することが義務化されています。しかし、一部の企業では「規制を満たせば十分」と考え、それ以上の積極的な研究投資を控える傾向が見られることもあります。
  4. 人材と専門知識の不足
    • 食品安全や品質保証の分野は、高度な知識や経験を要する専門性が求められます。しかし、R&D部門内でこれらの分野に精通した人材が不足していることや、教育・研修の機会が限られていることで、重点的に取り組むことが難しくなっている可能性があります。
  5. 短期的成果への偏り
    • 企業の経営層や投資家が短期的な利益や成果を求める場合、品質保証や食品安全の研究のように中長期的な視点が必要な分野は後回しにされる傾向があります。

食品メーカーにとっての原点は、「消費者に安全で安心、そして信頼される食品を届けること」です。

この使命を果たすためには、製品開発に注力するだけでなく、品質保証や食品安全を支える基礎的な研究にもしっかりと取り組むことが欠かせません。

市場競争が激化し、短期的な成果が求められる昨今、私たちは改めて原点に立ち返り、「安全性と品質」を企業活動の中心に据えるべきではないでしょうか???

それは単に法令を守るという最低限の姿勢に留まらず、将来的なリスクを未然に防ぎ、企業としての信頼を強固にする重要な投資でもあります。

「原点回帰」は、単に過去を振り返るだけでなく、未来を見据えた持続可能な成長への第一歩です。私たちが築く食品の安全基盤こそが、企業の発展を支え、さらには消費者の笑顔を生み出す力になるのです。

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